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　老人ホーム等の木造化推進　秋田特区で認めた規制緩和を全国展開

老人ホームや救護・厚生施設など社会福祉施設の木造化につながる規制緩和が全国的に認められることになった。昨年、「秋田スギ利活用推進福祉特区」（秋田県男鹿市、第214号・215号参照）として実現した耐火・準耐火構造基準の緩和を他の都道府県にも適用することが、10月11日の構造改革特区推進本部で決まった。来年4月1日までに関係する厚生労働省令が改正される。

老人ホームなどの厚生労働省関連施設は、耐火・準耐火構造にすることが老人福祉法等で規制されており、鉄筋コンクリート造の建物がほとんど。柱や梁など主要構造部材に木材を使うことはできなかった。

しかし、来年4月からは、スプリンクラーの設置など一定の要件を満たし、専門家等の意見を踏まえて安全性が認められた平屋建て施設の場合、「耐火及び準耐火建築物の規定を適用しないことができる」とされた。実質的に木造化の可能性を広げる措置で、林野庁木造課では「全国的に普及していってほしい」と期待をかけている。

なお、秋田県内では、今年3月に日本で初の木造介護付き有料老人ホーム「ケアホーム木精」が完成した。この施設は、木造平屋建て、建築面積2898㎡、入居50室。構造材や腰板などに秋田スギ製品約750㎡が使用されている。