二ツ井町 新体育館はCM方式で 透明性やコスト削減図る
二ツ井町は、新年度から着手する新体育館建設事業で、能代山本で初めてCM(コンストラクション・マネジメント=建設生産・管理システム)方式を採用することにし、17日に基本設計を秋田市の小野建築研究所と随意契約した。CM方式は各部門ごとに分離発注、それらを合わせて1施設とするもので、町では(1)コストダウンが図られる、(2)町内、県内業者への発注が可能で経済波及効果が大きい、(3)発注のプロセスが分かりやすく、透明性が高い、などの利点があると説明。県内公共事業のCM方式は六郷町に建設中の障害者福祉施設に次いで2例目。
同町の新体育館は都市公園事業を導入、19年の秋田わか杉国体の成年女子バスケットボール会場とする一方、町民のスポーツや体力、健康増進を図り、文化面を含めた住民活動の拠点にするため、総事業費14億3400万円で建設する計画。17年度の完成に向け、今秋には着工予定だ。
町では大型事業の設計業者選定に当たり、▽発注、施工に公明性を持たせる、▽町内業者に可能な限り参画させ、経済波及効果を上げさせる、▽地場資源の活用、地元調達、▽町の環境方針に沿うようにする、▽事業費削減を図る、などの方針に基づいて検討。また、中央大手業者への一括発注、大手業者を主体とした分離発注などを含めて検討した結果、CM方式とすることを決定。県内で同方式を提唱、実践している同研究所と随意契約した。
町によると、県内公共事業のCM方式は、国のモデル事業となっている六郷町の障害者福祉施設に次ぐ施設。同施設は約4億円の工事費で昨年7月に着工、今年2月の完成を目指して16業者が携わっているという。
二ツ井町の新体育館建設事業も、公園整備と合わせ20工種ほどの分離発注が見込まれているという。
ただ、CM方式はまだ日が浅く、公共事業における建設例も少ないため、県建設交通部の全面バックアップを受け、国土交通省の「CM協会」の支援も仰いで進めるとしている。
一方、町では新体育館に町民の意見を反映させるため、20日から同研究所を交えて町民との意見交換会を開始。初日は婦人会代表、体協代表との意見交換会を行い、町や同研究所で概要を説明したあと、町民の要望を聴いた。
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